ニコン、積層型CMOSイメージセンサーを開発

2021.02.17

業界最高水準、HDR特性110 dBと秒1000コマの高速撮影を両立

今回発表されたイメージセンサーは、1型のセンサーサイズながら4K解像度(4224×4224ピクセル)で、「110 dBの広ダイナミックレンジ」かつ「1000コマ/秒の高速動画撮影」の両立を実現したとのこと。
なお、 60コマ/秒の撮影であれば、134 dBの広ダイナミックレンジを実現するとしている。
日常の環境光の照度範囲は140db程度で、一般的なデジカメのダイナミックレンジは70db程度と言われているので、いかに広いダイナミックレンジをカバーしているかお分かりいただけるだろう。

本センサーで撮影した画像。
ダイナミックレンジが広いため、
暗部も明部も撮像できる。
※ニコンWEBサイトより。説明文引用
一般的なカメラで撮影した画像。
左写真が、右側の明部に露出を合わせた画像。
右写真が、左側の暗部に露出を合わせた画像。
※ニコンWEBサイトより。説明文引用

高ダイナミックレンジ撮像は、画面内の領域ごとに露出のコントロールにより実現

イメージセンサーの表層にあるトップチップ(露光層)は16×16ピクセル毎にブロック化され、下層にあるボトムチップ(読み取り層)が、ブロック単位で露光時間をコントロールすることで、高ダイナミックレンジを実現している。

構成図
※ニコンWEBサイトより。説明文引用
1ブロックあたりの構成図
※ニコンWEBサイトより。説明文引用

本センサーがコンシューマ向けのデジタルカメラに搭載されていくかは不明だが、もしそうなればこれまでの常識を覆し、撮影スタイルも大きく変わるだろう。
産業用としての需要は非常に高そうであり、Nikon復活の起爆剤となることを期待したい。

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