Zの本気 NIKKOR Z 50mm f/1.2 S 発売

2020.09.16

Nikonの本気を感じさせる1本!

Nikon Z マウントの標準域単焦点レンズとしては、NIKKOR Z 50mm f/1.8 S、NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct に続き、3本目の登場となります。
58mm Noct については、Zマウントの優位性を誇示するためのコンセプトモデルがそのまま製品になったような、ぶっ飛んだ製品ですが、
こちらのNIKKOR Z 50mm f/1.2 S は、高級レンズには違いないものの、現実的に手の届きやすい価格設定*となっています。
*実勢最安価格:約250,000円 メーカー希望小売価格:309,320円(税別 281,200円)

レンズ構成が凄い!

Nikonの製品特徴によると、「多数の凸レンズを凹レンズで挟み込んだ対称型のレンズ群を絞り前後に対称に配置し、さらにその前後を凹レンズで挟み込んだ、大口径Z マウントならではの理想的なレンズ構成を実現。」とあります。
レンズ構成を見ると、15群17枚と、50mm単焦点として、これほどまでに贅沢に複数のレンズを組み合わせているレンズは珍しく、「光を無理に屈折させずにイメージセンサー(撮像素子)へと届ける」という設計思想の裏付けとなっています。
3枚の非球面レンズを採用したことと合わせ、歪曲収差を極めて少なく抑えることに成功しています。

そして解放F値はF1.2を実現しています。もちろんただ明るいだけではなく、絞り解放から収差を抑えた素晴らしい描写です。Zマウントでレンズ設計の自由度が高まったことにより、 従来のFマウントでは実現できなかったレンズが現実のものとなりました。

マルチフォーカス方式がGOOD!

マルチフォーカス方式の採用で、複数のフォーカス群を移動させることが可能になり、一般的に収差が発生しやすいと言われる至近距離においても収差を低減させています。
またフォーカスの駆動にはSTM(ステッピングモーター)を採用し、高い駆動力と静音化を両立しています。

EDレンズ2枚採用!

EDレンズ2枚を効果的に配置し、軸上色収差を効果的に補正。絞り解放から色付きを抑え、解像感の高い画像が得られます。

レンズコーティングは2種類!

従来から定評のあるナノクリスタルコートに加え、レンズ面に対して垂直に入射する光に対して高い効果を発揮するアルネオコートを採用し、逆光耐性を高めています。
強い光源をフレーム内に入れた構図であっても、抜けの良いクリアが画質が得られます。

他社製レンズとの比較

従来の標準単焦点レンズと言えば、他の焦点距離のレンズに対して比較的シンプルなレンズ構成でコンパクトな設計のもの(それはそれで適度な収差による柔らかい描写や自然なボケ味が魅力)が多かったのですが、近年では光学性能を高め収差を徹底的に低減させた高性能標準単焦点レンズが各社から発売されています。

NIKKOR Z 50mm f/1.2 S は他社の同カテゴリのレンズと比較しても、大きく重いレンズとなりますが、常識的な範囲内には収まっています。
ミラーレスカメラはセンサーの性能で語られることが多いですが、カメラである以上、レンズの性能が大きく影響することは間違いありません。
やはりレンズを含めたシステムで考えるべきで、その点NikonのZマウントレンズのラインアップはわかりやすく、今後が楽しみですね!

※こちらに掲載されている情報は公開日現在の情報となり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

デジカメライフでお困りのときは、どうぞお気軽にデジタルカメラ修理専門店「カメリペ」までご相談ください。
デジタル修理専門店”カメリぺ”に今すぐ相談する